【本音レビュー】HA-FX550Tをじっくり聴き込んでみた!HA-FX100T愛用者が感動した音質と、思わずイラッとした弱点
こんにちは Yシャツめがねです。
世間はすっかりワイヤレスイヤホン全盛期ですが、私も以前『HA-FX100T』を購入して以来、そのコスパと音の良さにすっかり魅了されておりました。不満もなく長らく愛用していたのですが(cotsubuも使いつつ)……今回、ビクターの『HA-FX550T』を試してみる機会がありましたので、じっくりと情報をまとめてレビューしていきたいと思います!
結論から言うと、「音に関しては本当に文句なし、大満足!」……なのですが、ちょっと声を大にして言いたい“絶望的な弱点”もありました(苦笑)。
今回も忖度なしの本音で語っていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
Victor HA-FX550Tの基本スペック
まずは簡単に製品の概要からチェックしていきましょう。
項目 | 特徴・スペック |
ドライバー | 新開発 11mmシルクレイヤーカーボン振動板 |
チューニング | ビクタースタジオ監修(5つのPROFESSIONALモード搭載) |
サイズ・重量 | 片耳 約5.4g / ケース 約23.6g(ノイキャン搭載モデルで最軽量クラス) |
対応コーデック | SBC / AAC / LDAC(ハイレゾ対応) |
主な機能 | アクティブノイズキャンセリング、外音取り込み、低遅延モード、マルチポイント |
付属イヤピ | スパイラルドットPro(5サイズ) |
HA-FX100Tと比べると、ドライバー径が大きくなり、ハイレゾ伝送の「LDAC」にも対応。ビクターお得意のスタジオ監修チューニングも健在です。
全体的な音質インプレッション:HA-FX100T好きにはたまらない正統進化!
えー、まず音に関してですが……めちゃくちゃ良かったです。
HA-FX100Tが好きだった自分にとっては、とても満足のいく仕上がりでした。全体的に音場(音の広がり)がひと回り広くなっていて、リバーブの残響感や、音が消え入る最後の切れ目まで「すごく良く把握できる」ものになっています。
① 絶妙なロー(低音)の質感とバランス
HA-FX100Tよりもっとローがしっかりと聞こえるようになっています。
高級イヤホンになってくると、迫力を出すために低音がやたら強化されていたり、サブベースをガッツリ効かせたドカンとくる音が多かったりしますよね。でも、HA-FX550Tはそういう極端なことはしていません。全体のバランスを邪魔することなく、ローの「質感」がすごく良く再現されているんです。
「キュッと締まった音なのか」「ふわっと広がった音なのか」、どういう環境で発生した音なのかが手に取るように聞こえます。全体的なバランスが保たれているのが本当に素晴らしいです。
② 広くなった音場と、立体感のある音の配置
音場が少し広くなったおかげで、耳元に張り付くような嫌な高音の圧迫感がありません。高音域の音源再生力も高く、聴いていてとても心地が良いです。
全体的にアコースティック楽器寄りというか、音の配置などがすごく良く分かります。ギターのボディ(箱)の鳴りだったり、弦の振動だったりが手に取るように見えてくるんですよね。
音の配置も不思議で、高い音は上のほうから、低い音は下のほうから聞こえるような感覚があって、聴いていて少し「立体感」を感じる鳴り方をします。
【楽曲別レビュー】実際にいろんな曲を聴いてみた!
やっぱりオーディオは実際の曲を聴いてなんぼ、ということで、個人的に気になった楽曲でチェックしてみました。
1. Eric Clapton - 『Walking Blues』(Unplugged)
まずはアンプラグドの名盤から。クラプトンが足で床を踏んでリズムを取りながらスライドギターを弾いている曲です。
- スライドギター: スライドバーと弦が擦れる感じがすごく鮮明!ギターのボディの厚みや深みのある鳴りをしっかり捉えています。
- 足踏みの音: 音自体は他のイヤホンでも聞こえていたのですが、HA-FX550Tで聴くと「靴の裏の硬さ」や「ステージの床の硬さ」、それがぶつかった時の音の重みまで分かります。
そこに加わるリバーブや会場の鳴り響きがすごくリアル。臨場感があると言っても、単に「音が広い」ということではなく、演奏者のタッチの強さやノリ、体の動きまで想像できるという意味で、本当に臨場感があるなと感じました。
2. 『The Wakey Show ~ ザ・ウェイキー・ショウ』 - 『ぶんぶんぶん!』
続いて最近のポップスということで、子供と一緒に聴いているEテレ『The Wakey Show』のテーマソングから。これがまた面白い発見がありました!
- アミューズメント感のある配置: いろんなところから楽しいサウンドが聴こえてきて、耳の中でよく拾えます。
- 立体的なピアノの配置: イントロのピアノですが、ど真ん中とか右端ではなく、「右下の後ろ」みたいな絶妙な位置から鳴るんです。「立体空間を捉えているな〜」と感動しました。
- ボーカルのリバーブ処理が見える: ウェーキーの声にかかったリバーブがすごく新鮮に聴こえます。おそらくローカットEQを入れた「凛としたリバーブ」がかかっているんだと思いますが、ロングリバーブなのに他の音を邪魔せず、空間の広さを表現できていてすごく楽しいです。プロの音作りが見えてきて面白い!
3. 『おかあさんといっしょ』各種楽曲
我が家でもよく流れる『おかあさんといっしょ』ですが、これ、大人がオーディオ的に聴いてもめちゃくちゃ勉強になります。
- 『ももいろほっぺ』: まやお姉さんのボーカルですが、マイクの乗り方やプリアンプの質感(スタジオで定番のU87マイクを使って聴いた時の感じ)を思い出させるような生々しさがあります。歌が不自然に浮いてくるわけではなく、はっきりと綺麗に聞こえるバランスが素晴らしいです。
- ストリングスの重なり: 他の曲でも「案外あっさりしたストリングスだな」と思いきや、曲全体が始まると綺麗に繋がって盛り上がっていくのが分かり、「あ、こういう組み方をしてるんだ」と感心してしまいました。
- 『インだよ!インド洋!陰と陽!』『ごちそうサマ〜』: エレキギターの歪みがすごく良くて、「あ、こういう歪みペダル(アンプ)を使ったんだな」というのが耳で聴き取れます。やっぱりかっこいい音がちゃんと聞こえると「ギターってかっこいいな!」と再確認できますね。管楽器も高音が刺さることなく、スパッと抜けてくれて気持ち良いです!
アプリ&EQ(イコライザー)の出来が凄まじい!
ノイズキャンセリングもある程度しっかり効きつつ、違和感のない自然な仕上がりで好印象でした。そしてアプリのEQ(イコライザー)機能もすごく良かったです。
ビクター監修の「プロフェッショナルプリセット(1〜5)」が入っているのですが、どれを選んでも下手に音が大きく崩れることがありません。
さらに個人としてプラスアルファで良かったのが、「カスタムEQ(パラメトリックEQ)」です!
3バンドで色々形を選べるのですが、自分の好きな帯域を探してちょっと上げてあげても(例えばベースを少し足す、エレキギターの美味しいところをちょっと上げるなど)、全体的な音楽としてのバランスを崩すことなく綺麗に上がってくれます。
スマホや他のイヤホンに入っているEQだと、変な上がり方をして勝手にコンプがかかり、一気に聴きづらくなったりするじゃないですか。それがない!HA-FX550Tは本当に良く出来ていて、EQにこだわりがある人でも納得できる完成度だと思います。
【残念な点】ここだけは言わせて…音切れがかなりひどいです
……と、ここまで音に関しては大絶賛してきたのですが、最大の弱点があります。
それが「接続性(音切れ)」です。
いや、本当に音切れに関しては……相当イライラします(笑)。
ビクターのイヤホンは昔から「音切れしやすい」という噂は見ていて、一応頭の片隅にはあったんです(買うときは忘れていましたが)。ただ、前に使っていたHA-FX100Tは全然音切れしなかったので「なんだ、ビクターも全然大丈夫じゃん!」と思っていたんですよ。
そしたらこのHA-FX550Tは、もう結構プチプチ飛ぶし、一瞬無音の間があいたりします。
郊外や人がいないところなら全然問題ないのですが、都内だと基本アウトですね。渋谷駅、池袋、新宿なんて行ったらもうプチプチ祭りです。ちょっと駅から離れた場所でも、人が多いと「あらら…プチプチ…」という感じ。
アプリの設定で「音質優先(LDAC)」から「接続優先(AAC/SBC)」に変えてハイレゾを諦めてみたのですが……それでもやっぱり音切れします。 トホホ。
Geminiにも聞いてみたのですが、どうやら私が使っているスマホ(Pixel)とビクターの相性があまり良くないという説もあるみたいです。とはいえ、PixelなんてAndroidでもかなり人気機種なんですから、もうちょっとどうにかしてほしかったのが本音ですね……。ハイレゾ対応で音質に振り切った分、接続性のプライオリティが下がっちゃったのかもしれませんが、それにしてもちょっとひどいなという印象でした。HA-FX550Tが世間であまり話題にならなかったのって、ここが原因だと思う……。
他モデルとの接続性比較&まとめ
というわけで、レビューをまとめてみました!
HA-FX550T自体はもう型としては終わってしまっているので(生産終了)、これからわざわざ新しく買う人は少ないかもしれませんが、何かしら参考にしていただければ幸いです。
一応、現在のビクターのラインナップだと、
- HA-FX150T: 現行の小型モデル(ノイキャン・アプリ対応)
- HA-FW1000T: ウッド振動板を採用した上位モデル
- HA-WM90-B(WOOD Master): 最新のフラグシップモデル
あたりが展開されています。
上位モデルのHA-FW1000Tなんかは、調べてみるとBluetooth 5.2でアンテナも良いものを積んで「安定したワイヤレス接続」と謳っているので、もしかしたらHA-FX550Tより接続性は改善されているのかもしれません。最新のWOOD MasterもBluetooth 6.0対応(通信規格の最新仕様)など通信周りに力を入れている印象です。
ビクターのイヤホンは「音」に関しては間違いなく最高クラスだと勝手に思っています!ただ、購入を検討される方は、事前にTwitter(X)やYouTubeなどで「自分の使っているスマホとの相性」や「接続性の口コミ」をよく調べておくことを強くおすすめします。予算がいっぱいあるなら、通信も強い最新のWOOD Masterに突撃するのが正解かもしれませんね(笑)。
今後も新しいイヤホンやヘッドホンを購入したら、こんな感じでリアルなレビューを書いていきますので、また読んでいただけたら嬉しいです!
それではまた!